NIPTでわかる?わからない?ヒロクリニックのHPで疑問があったので電話してみた

X連鎖劣性遺伝はNIPTでわかるのか?電話してみた!

東京(関東の)NIPTについて調べているNIPT調査隊です!日々、誤解の多いNIPTについて正しい情報を届けようとしています。

今日も各クリニックのHPを見ていたら気になる表現があったので、今回は電話で直接聞いてみました。

以前も一度取り上げていたX連鎖劣性遺伝


今回取り上げる内容は、実は以前関連内容を当ページでも取り上げていました。

NIPTを全国展開中のHクリニックのHP表示について猛ツッコミが出ている件

現状、世界中どこのNIPTでもデュシェンヌ型筋ジストロフィーを検査することはできないとボクは
理解していました。※詳しくは上記リンクよりどうぞ。

その後、ヒロクリニックのHPは訂正されたのかなと思ってみていたら、こんな表記に変わっていました。

X連鎖劣性遺伝がNIPTでわかる?わからない?理解できない!



まずは上記画像をご覧頂きたい。

以下が主なX連鎖劣性遺伝の一覧になります。

X連鎖劣性遺伝を有する近縁者がいる場合に男児の場合は発症の可能性があり、女児の場合には無症候性キャリアとなることが多くあります。
なお、NIPTでX連鎖劣性遺伝の有無を判断することはできません。

一覧とは、この画像にある7疾患を指します。
先述のデュシェンヌ型筋ジストロフィーの他、赤緑色盲などが書かれてあります。
ここに疾患名が書かれていたら「検査できるんだ!」と思いませんか?

しかし、赤枠内には

『なお、NIPTでX連鎖劣性遺伝の有無を判断することはできません』

と書かれています。どっちなの?
検査できるの?できないの?
もう悶々としてしまったので、『電話してみました』

ヒロクリニックに電話してみた!



受付さん:ヒロクリニック東京駅前院です
ボク:お忙しいところすみません。NIPTの件で伺いたいことがあってお電話させて頂いたのですがよろしいでしょうか?
受付さん:はい、どうぞ。
ボク:HPを拝見していて、ライトプランのところでX連鎖劣性遺伝の症例がいくつか書いてあったのですが、NIPTでこれらのことが分かるのでしょうか?
受付さん:少々お待ち頂けますでしょうか?
ボク:はい。
受付さん:お待たせしました。特定をすることはできないです。
ボク:この検査をすればこの7つのうちどれかが分かるということですか?
受付さん:そうですね。内容までは分かりませんが、陽性かどうかはわかります。
ボク:HPを拝見していて、「なお、NIPTでx連鎖劣性遺伝の有無を判断することはできません』と書いてあるんですが・・・
受付さん:x連鎖劣性遺伝の細かい内容まではわからないという意味です。
ボク:7つのうちどれかにあたるかは分かるということですね。
受付さん:はい。
ボク:例えば血友病とかデュシェンヌ型筋ジストロフィーとか検査をすればこの7つのうちどれかに該当する可能性があるまでは分かるということですね。
受付さん:中身までの特定はできないですが。
ボク:7つのうちどれかにあたるとNIPTで陽性と出たらそれを更に特定するためには羊水検査と思いますが、羊水検査でわかるのですか?
受付さん:NIPTは確定検査ではないので・・・羊水検査を受けて頂くことになります。少々お待ち頂けますか?
ボク:はい。
受付さん:お待たせしました。NIPTは確定診断ではないので、NIPT陽性の際には羊水検査を受けて頂いた方が良いと思います。
ボク:いえ、あの~X連鎖劣性遺伝は羊水検査をすればわかるのですかという質問なのですが?
受付さん:羊水検査は確定診断なので、陽性が出た場合には羊水検査を受けることをおすすめしております。
ボク:いやいや、私の質問が悪いのかもしれないですけど、NIPTで7つのX連鎖劣性遺伝の症例があるかもしれないというのがわかるのですよね。先程そのように伺いましたが?
受付さん:劣性遺伝の判断ではなく、X遺伝子の異常に関してはわかります。細かい判断はできません。
ボク:そうなんですね。あくまでNIPTではXで異常があるということがわかるんですね。
受付さん:はい。羊水検査で細かいところまでわかるのか知りたいというですか?少々お待ち下さい。
ボク:すみません。わかるかわからないかがわからないので。
受付さん:お待たせしました。よろしければ検査所へ確認してご連絡させて頂きますが?
ボク:いや、大丈夫です。ありがとうござました。

答えにならない電話の後に自分で調べてみた

正直受付の方には明確にお答えして頂きたかったのですが。
わかると言ったり、わからないと言ったり、最後は杓子定規のように

『NIPTは確定診断ではないので・・・羊水検査を・・・』

困ったらこれを言っとけば良いみたいになってませんかね?
ならなぜ、NIPTで検査できるのでは?と誤解を受けるようにHPに記載してあるのでしょうか。



一応わかる範囲で、X連鎖劣性遺伝は羊水検査でわかるのか調べてみました。
症例のレポートがありました。

Duchenne型筋ジストロフィー患者の母親で認められたモザイク変異と遺伝カウンセリング
※東京女子医科大学大学院医学研究科先端生命医科学専攻遺伝子医学分野より

これによると、妊婦さんは高齢出産であったため、羊水検査を行なったが異常はなかった。
とあります。ということは、羊水検査でもX連鎖劣性遺伝はわからないのでは?となります。

となると、
 ・遺伝診療に明るくない人達が「何でも羊水検査」としてしまうのは大きな誤りでは?
・そもそも産婦人科医でも羊水検査の結果は疑わないのでは?
保因者が妊娠前に保因者検査をしてやっと回避できたことでは?
と想像できます。

改めて、NIPTを含めた出生前診断というのは、遺伝診療のプロに相談するのが定石ということが
良くわかりました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。正直多くの無認可で知識が足りてないと疑うような対応が目に付きます。
診療科不問など論外で産婦人科だから安心なんてとても思えません。遺伝子検査なワケですから
遺伝診療の専門家に相談するのが一番安心と思います。

しかし、厚労省のNIPT検討委員会はいよいよ無認可潰しに乗り出し、産婦人科開業医へのNIPT拡大を
しようとしています。

こちらはまた次の機会に。


 

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