NIPTで検査できるダウン症の年齢別確率とは?【NIPT基礎知識編】【医師監修】

NIPT?あっ、妊娠初期に胎児の異常があるかどうか採血だけでわかる検査でしょ?
ダウン症かどうかわかる検査でしょ?
間違いではないのですが、検査を受ける上で知っておくべきことがもっとあると思います。
先日ダウン症候群について書きましたが、今回はもう少し深掘りして勉強しましたので
是非ご覧ください。
ダウン症の年齢別確率とは??
妊娠出産を考える女性にとってやはり気になるのは、自分の年齢によるダウン症候群のリスクでしょう。
※T21(ダウン症)T18(エドワーズ症候群)T13(パタウ症候群)です
出産時の母体の年齢 | T21 | T18 | T13 |
---|---|---|---|
20 | 1/1441 | 1/10000 | 1/14300 |
25 | 1/1333 | 1/8300 | 1/12500 |
30 | 1/959 | 1/7200 | 1/11100 |
35 | 1/338 | 1/3600 | 1/5300 |
36 | 1/259 | 1/2700 | 1/4000 |
37 | 1/201 | 1/2000 | 1/3100 |
38 | 1/162 | 1/1500 | 1/2400 |
39 | 1/113 | 1/1000 | 1/1800 |
40 | 1/84 | 1/740 | 1/1400 |
41 | 1/69 | 1/530 | 1/1200 |
42 | 1/52 | 1/400 | 1/970 |
43 | 1/37 | 1/310 | 1/840 |
44 | 1/38 | 1/250 | 1/750 |
45 | 1/30 |
※補足ですが2016年発表の厚生労働省人口動態統計では、第1子出生時の母の年齢平均は『30.6歳』第2子で『32.6歳』第3子で『33.6歳』となっています
ダウン症の予防することはできるのか?
まず、初産婦か経産婦かは関係性がないようです。できる限り発症の確率を少しでも落とすには「若いうちの妊娠」が最も効果があるでしょう。ダウン症の原因となるのは卵子の分裂異常が殆どで、卵子の分裂異常は加齢によって引き起こされるからです。しかし、若いうちでも発症の確率はあり得ることを考えると、やはりNIPTを含めた出生前診断で検査することが今できる最善手なのではないでしょうか。
ご家族と良く話し合いを…
35歳以上での高齢出産が多い昨今、染色体異常児が出生する確率も上がっていると予想されます。ただ現在は、NIPTを含め早期に知ることができるようになってきています。しかし、「NIPTを受けるかどうか」と同時に、「結果を受けてどうするか」という判断は、事前に相談しておくべきでしょう。また、NIPTであっても羊水検査であっても100%の検査精度ではないですし、偽陰性(陰性と結果が出たが実は陽性だった)ということもごく稀ですがあることを理解して置くとこでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
様々な理由はあると思います。
『望まぬ妊娠だった』方は別として、NIPTを受ける方々は
恐らく『望んで妊娠した』方々と思いますので、
結果に対する判断は大変重いものですし
陽性になったとき
心身のダメージは計り知れないことと思います。
NIPTは10週0日から受けられますが、どのタイミングで結果を受け取るかで、
患者側はとてもスピーディな判断を迫られることになってしまいます。
『より正確性の高い検査を!』
という方々が多くおられるのも今回良く理解しました。
以前取り上げましたが神宮外苑ミネルバクリニックのスーパーNIPTは
国内唯一の第3世代NIPTです。
第1世代のWGS法は、母子のDNAを区別して測定することはできなかったのですが、第3世代だとそれが正確にできるようになりました。
なので、正確性が格段に増しているようです。。
今のところ、基本検査(13/18/21トリソミー)や微細欠失症候群の偽陰性はゼロとなっています。
更に追加にはなりますが、100種類の遺伝子の病的変異についてご両親を検査し、なおかつご両親になくても赤ちゃんだけで
起こる新生突然変異について調べる遺伝子検査もあるようです。
リンク貼っておきますので、気になる方は是非覗いてみて下さい!
今後もNIPTを取り巻く基礎知識を取り上げていきたいと思います。
では!また次回。
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医学的な内容を発信するので、仕事でお付き合いのあるお医者さん達に内容に誤りがないか
レビューしてもらうことにしました。
このサイトの医学的内容の監修ドクター
外科専門医 DAIGO 先生
防衛医科大学医学部卒業、防衛医科大学校病院、自衛隊中央病院、各自衛隊基地の医務官を経て
外科専門医を取得。専門は一般外科・総合診療。
救急診療医 JOHN 先生
東邦大学医学部卒業、同大学付属分院にて救急診療に従事。
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