人工妊娠中絶について勉強してみました!【医師監修】

ダウン症かどうかわかる検査でしょ?
間違いではないのですが、NIPTもっと沢山の疾患がわかるんです。今回は仮に陽性となった
まずは、法律から勉強してみました。
日本で人工妊娠中絶を行う際は当然ながら、法律に従って行わねばなりません。
その法律が『母体保護法』です。その14条には以下の通り定められています。
第3章 母性保護
(医師の認定による人工妊娠中絶)
第14条 都道府県の区域を単位として設立された社団法人たる医師会の指定する医師(以下「指定医師」という。)は、次の各号の一に該当する者に対して、本人及び配偶者の同意を得て、人工妊娠中絶を行うことができる。
一 妊娠の継続又は分娩が身体的又は経済的理由により母体の健康を著しく害するおそれのあるもの二 暴行若しくは脅迫によって又は抵抗若しくは拒絶することができない間に姦淫されて妊娠したもの
2 前項の同意は、配偶者が知れないとき若しくはその意思を表示することができないとき又は妊娠後に配偶者がなくなったときには本人の同意だけで足りる。
妊娠週数によって中絶手術の種類があるようです

その時期は妊娠22週未満と定められています。要するに21週までしかできないってことです。
妊娠初期(~12週未満)の人工妊娠中絶の場合
掻爬法(そうは法、内容をかきだす方法)
メリット:器具がシンプルであるため感染などのトラブルを起こしにくい
デメリット:子宮筋腫又は子宮が変形があると、手術に時間がかかる場合がある
吸引法(器械で吸い出す方法)
メリット:手術時間が早い。
デメリット:器具を正しく滅菌できていないと感染症を引き起こすため
滅菌・消毒に慎重を期する必要がある
子宮口を拡張した上で、静脈麻酔をして、器械的に子宮の内容物を除去する方法。痛みや出血も少ないため
体調などに問題がなければその日のうちに帰宅できます。
妊娠中期(12週~22週未満)
妊娠中期の場合の人工中絶手術は、予め子宮口を開く処置を行い、子宮収縮剤で人工的に陣痛を起こし流産させる方法となります。個人差はあるにせよ、体に負担があるため通常は数日間の入院が必要。妊娠12週以後の中絶手術を受けた場合は、役所に死産届を提出し胎児の埋葬許可証をもらう必要があります。
また、当然ですが21週で受けるのと12週で受けるのとでは、母体の負担が大きく違いますよね。
21週の赤ちゃんの大きさは19センチメートルくらいで体重262g~512gですが、12週だと赤ちゃんは頭からつま先までは約 6.3センチメートルで、体重は14グラムほどです。
中絶するなら早いほうが母体の負担は断然少ないということですよね。
20週くらいで中絶すると、心臓が動いたままとか、泣き声をあげる赤ちゃんもいるそうです。
そうなると壮絶ですよね。
費用はいくらくらい掛かるのか?

まとめ
いかがでしたでしょうか。
様々な理由はあると思います。
『望まぬ妊娠だった』方は別として、NIPTを受ける方々は
恐らく『望んで妊娠した』方々と思いますので、
結果に対する判断は大変重いものですし
心身のダメージは計り知れないことと思います。
特に今回勉強してみて、妊娠中期で判断することは大変なことと気付かされました。
NIPTは10週0日から受けられますが、どのタイミングで結果を受け取るかで、
患者側は
とてもスピーディな判断を迫られることになってしまいます。
『12週目までに判断したい』と
いう方々が多くおられるのも今回良く理解しました。
以前取り上げましたが、神宮外苑ミネルバクリニックのアラフォー応援コースは2社のNIPTを
同時に検査することで、高い陽性的中率(羊水検査の必要性が揺らぐくらい)を実現とHPに
ありました。
ということは、同時に受けておけば羊水検査の必要はなくなる可能性があるってことですよね。
NIPTの検査結果だけで判断が可能になるとすると、16週まで待って羊水検査をして
結果がわかるのに2-3週間待たないと行けなくて
そうすると19-20週で中絶ってことになりますから、負担が大きくなっちゃいますよね。
これに対して10週で2か所で検査しておけば12週で判断可能ってことなので
期待が高まりますね。
リンク貼っておきますので、気になる方は是非覗いてみて下さい!
今後もNIPTを取り巻く基礎知識を取り上げていきたいと思います。
では!また次回。
**************************************************************
医学的な内容を発信するので、仕事でお付き合いのあるお医者さん達に内容に誤りがないか
レビューしてもらうことにしました。
このサイトの医学的内容の監修ドクター
外科専門医 DAIGO 先生
防衛医科大学医学部卒業、防衛医科大学校病院、自衛隊中央病院、各自衛隊基地の医務官を経て
外科専門医を取得。専門は一般外科・総合診療。
救急診療医 JOHN 先生
東邦大学医学部卒業、同大学付属分院にて救急診療に従事。
コメント