逆効果では?陽性スコア開示を始めたクリニックに物申す

陽性スコアって何?何のために必要なのか?



日々、NIPTについて独自に情報しているボクですが先日驚きのHPを発見しました。
ボクには妊婦さんの気持ちに寄り添っているとは思えなかったため
盛大に物申してみたいと思います。

陽性スコアを開示したのはHクリニック



「陽性スコア」とは陽性と陰性の境となる「カットオフ値」からどれだけ離れているかを測る数値になります。数字が大きければ大きいほどカットオフ値から遠くなります。
この陽性スコアを算出することによって、陽性となった場合、羊水検査をする前にある程度、本当に陽性である確率を知ることで、羊水検査をするかどうかの判断の一つとすることができます。

ん?陽性は陽性ではないのか?

『本当に陽性である確率を知ることで、羊水検査をするかどうかの判断の一つとすることができます』

いやいや、本当に陽性である『確率』を知りたいんじゃなくて『陽性か』を知りたい
と思うのですが。
これでは確率という数字に左右されてしまい、羊水検査をするかどうか
ではなくで、『あきらめるか』の判断材料に使われる可能性の方があると思うのは私だけでしょうか。

ちなみにこちらオプションとなっていて検査費用とは別に22,000円かかるそうです。
そもそも『カットオフ値』とは何なのかを抑えておきましょう。

カットオフ値とは?

カットオフ値とは、ある検査の陽性、陰性を分ける値のことである。
病態識別値とも呼ばれる。その検査結果によって、特定の疾患に罹患した患者と
罹患していない患者を分ける境界値である。

理想的な検査とは、検査陽性者は皆疾患があり、検査陰性者は皆疾患がないと
診断できることであるが、実際には疾患があるが陰性の場合(偽陰性)と、疾患が
ないが陽性の場合(偽陽性)がある。そのため、疾患群と非疾患群を分けるカット
オフ値を設定すると必ず偽陽性・偽陰性が生じるようになる。

また、良い検査とは、感度(疾患があるもののうち検査陽性の割合)と特異度
(疾患がないもののうち検査陰性の割合)がそれぞれ高くなるように、カット
オフ値を設定できる検査である。すなわち、感度が高い検査とは、偽陰性が少なく
検査が陰性であれば疾患がない可能性が高いといえる検査である。一方、特異度が
高い検査とは、偽陽性が少なく、検査が陽性であれば疾患ある可能性が高いと
いえる検査である。看護roo用語事典より

分かりやすくいえば、どんな検査であっても精度が100%はありえないので陽性と陰性の
境界線の値それがカットオフ値です。100%ではないので、偽陽性や偽陰性はどうしても
出てきてしまいます。

NIPTはスクリーニング検査のため、NIPT陽性の場合は確定診断となる羊水検査を
受ける必要があるわけです。

特にNIPTはどちらの検査も陰性的中率が高いため、陰性と結果がでれば99.9%陰性と思って
よいとされていますが陽性については年齢や陽性となった染色体(T13/T18/T21)によっても
陽性的中率は変わってきます。


でも、いきなり羊水検査を受けるよりは簡便でリスクが少ないためNIPTを最初に受けようとする
妊婦さんが多いのだと思います。

本件の陽性スコアなるものは、陽性と結果がでたものに対して
『カットオフ値の基準値からどれだけ離れた陽性か』
が分かるものだと思いますが、正直なところ

ーそれを知って安心する人はいるでしょうかー

むしろ余計心配になるだけではないでしょうか。なぜならそれを客観的に
知るには確定検査を受けるほか無いのですから。

逆に偽陽性の可能性があるにも関わらず、陽性スコアを見て過度に不安に
なってしまい、羊水検査を経ずに妊娠中断を決めてしまう人がいるのでは
無いでしょうか?


なので、この陽性スコアの開示については甚だ疑問です。
オプションをプラスして単価を上げたいだけでは?と思ってしまいます。
こんな使い方はどうかと思います。




その他にも気になる記述が



こちらはボクがこれまで何度も指摘している、微小欠失症候群検査についてHクリニックが新たに
HPに記載した一文です。2点気になったのでそれぞれ物申します。

Hクリニックの虚偽広告疑惑、保健所に対応を確認して見た

①ベリナタヘルスケアでは200万塩基程度の欠失まで報告可能としております。ただしその手技については公開されておらず、200万塩基の保証もありません。
「ベリナタだって200万塩基の保証はしていないだろう」と仰りたいのでしょうが、そもそも各検査会社がその手技について公開するものでしょうか。また、ベリナタは世界のNIPTBIG4の一角。第3者評価の厳しいチェックを受けて、論文の査読もされている検査会社です。
一方そちらの検査会社は「第3者評価」「論文の査読」されているのでしょうか?

②当院で以前1095人の1,4,5,15,22番染色体で微小欠失検査をベリナタヘルスケアに提出しましたが、一人も陽性と報告されたことがありません。
ご自身のHPでも1番染色体の「1p36症候群」の出生確率は『1/4,000~10,000』って書いてるじゃないですか。また、『日本人では少ない可能性があります』とか憶測を書くのもどうかと思いますけどね。


まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回のメインテーマ『陽性スコアって何?何のために必要なのか?』についてですが
私の調べた限りでは、より詳しく知ろうとする妊婦さんはいるかもしれませんが陽性だけで無く
陰性だったとしても陽性陰性の境界線に近ければ不安になってしまいますよね。
陽性スコアなるもので判断することなく、専門医の相談したり、羊水検査を受けて
確定診断を受けるべきだと思います。

それ以外に確定を確定する術はないのですから。
くれぐれも思い込みで突っ走らないことを祈るばかりです。

今後も気になることはドンドン指摘していきます。
常に是々非々で取り上げていきます!



 

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