【NIPT】そうなの?東京の新型出生前診断の検査方法と検査会社がわかるお話
『NIPTって健診みたいに採血するだけでダウン症とかわかっちゃう検査でしょ?』
はい、その通りです。が、点数をつけると20点くらいです・・・
『この検査健康診断みたいにどこでやっても同じ』ではないんです。
検査の中身を知ると実は意外に選択肢があることに気付きます。
ご存じでしょうか?
どうやって検査してるの?→採決後の流れを少しだけ・・・
検査会社って何?→検査は検査会社にお願いしてるんです※つまり外注
ということで今回は、選択肢をより多く持つために東京都内でNIPTやる上で知っておいた方がいい検査内容についてまとめましたので是非ご覧下さい!
【前回記事はコチラ】
【NIPT】速報!第3世代NIPTが9週0日で受けられる?その中身は?
【NIPT】発表!日本小児科学会のNIPT基本姿勢!(日産婦フライング問題)
【NIPT】活字はイヤ!動画でNIPTを知りたい方へ!
NIPTは採血した血液をどうやって検査してるの?
東京都内で検査した場合、認定施設及び一部のクリニックを除いて、海外の検査会社のラボなどで検査されます。※一部はヒロクリニックです。コチラは6月中旬より自前の衛生検査所で検査をしています。
血液の中に胎児由来のDNAが含まれている
妊婦さんの血液の中には胎盤由来の胎児のDNAが含まれています。DNAは母体血漿中に7週目くらいから現われ始め、10週だと母体血中のDNA断片の約10%を占めるようになります。
イメージ図(NIPTコンソーシアムより)
NIPTは妊婦さんの血液の中から
・胎盤由来の胎児のDNAを見つけ出し
・DNAが断片のためPCR法で増幅させた上でDNAがどの染色体のものかを決定
個々のDNA断片の塩基配列を解析して、その断片がどの染色体のものかを判定し
各染色体のDNA断片の割合を正常値と比較して、染色体の数的な変化を検出しています。
主に13/18/21のトリソミーを見ています。
※トリソミーとは通常、対になっている染色体が3本(トリプルのトリ)あることです。
例えば以下はダウン症の方の染色体
21番染色体が他と違い『3本』あるのがお分りでしょうか?
大枠のどうやって検査しているのか(どうやって見つけるかと増幅方法)については上記の通りなのですが、その方法は検査会社によって異なります。では、検査会社ってどんなところがあるのでしょうか?
NIPTの検査会社ってどこなの?
認可施設・無認可施設によっても替わりますが、ボクがわかる範囲で書かせて頂くと
認定施設(NIPTコンソーシアム)
認定施設は一部医療機関を除いて、ほぼ全てGeneTech株式会社(ジーンテック)という会社に検査を出しています。この会社で運営している衛生検査所で国内検査を行っていますが、検査の技術は米国Sequenom社(シーケノム)のものを使って検査しています。
無認可施設
無認可施設はその施設毎に異なることが多かったのですが、最近になって動きが出てきました。
【ヒロクリニックだけ国内検査】
無認可クリニックで唯一国内検査体制をイルミナ社の支援を得て構築しています。検査は同じ系列?と思われる株式会社Human Investor(ヒューマンインベスター)にある東京衛生検査所で行っています。ヒロクリニック以外の無認可施設は、採血した検体を国際輸送で海外の検査会社に送って検査しています。
【ベリナタ社が国内シェアトップか?】
中でも多くの無認可クリニックが検査を出しているのがベリナタ社(米)です。八重洲セムクリニックや神宮外苑ミネルバクリニックは数年前より使っていましたが、ここ最近になってNIPT平石クリニックやNIPTJapan㈱、新しいところでは青山ラジュボークリニックなどもベリナタ社を使っています。他には東京エバーグリーンクリニックはyourgene社(英)(の台湾にあるラボ)やACLINIC銀座は台湾にあるダイアンファスという医療グループに検査を出しているそうです。
【世界的なシェアは?】
世界的にはBIG4という会社がシェアを争っています。
ベリナタ(米)シーケノム(米)ナテラ(米)アリオサ(米)
これ以外の検査会社は上記4つの会社の内どれかから技術支援を得てNIPTを行っているものと思われます。ヒロクリニックの場合、イルミナ社の支援を受けているとされていますが、このイルミナ社はベリナタ社の親会社で検査には必須な次世代シーケンサーのメーカーとしても有名です。BIG4の会社全てイルミナ社のシーケンサーを利用していることからも、お分り頂けると思います。
【BIG4なら間違い無いの?】
これは一概には言えないようです。NIPTも携帯電話のようにバージョンアップしていきます。※3G→4G→5Gのようなイメージです
NIPTを世代で分けると現在は第3世代が最先端だそうです。BIG4の扱っている検査で比較すると
第1世代(WGS法)・・・ベリナタ・シーケノム
第2世代(MPS法)・・・ナテラ・アリオサ
第3世代・・・???
BIG4は第2世代までです。一方、第3世代は独自の技術で(胎児由来のDNA断片を見つけ出す方法と増幅する方法)更に検査精度を上げています。トリソミーの種類によっては「偽陽性・偽陰性ゼロ」と驚きの数値らしいです。
国内で現在この第3世代NIPTを検査できる施設は、ただ1つです。神宮外苑ミネルバクリニックです。残念ながらどちらの検査会社かは公表されていません。※コチラではベリナタの検査も受けられます。
第3世代NIPTでは通常のNIPTの他、100種類の遺伝子の病的変異についてご両親(お父さんの検体も)検査し、ご両親由来だけで無く、赤ちゃんだけに起こる新生突然変異などについても調べられるようです。
技術はドンドン進化していくんですね。※世代間の違いはまたの機会に詳しくやりますね!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
出生前診断としては検査の選択肢も多いですが、現状ではNIPTが最も早く検査できて検査精度が高く、そして採血のみのためリスクが少ないと言えると思います。
費用的には少し値の張る検査ですが、『早く安心したい』『お腹にいる間に知ることができることは知りたい』『上の子に負担をかけたくない・・・』『親類に障害のある人がいるため自分も調べておきたい』などの理由でNIPTをを選ばれているひとが多いようです。
今後も基礎的なお話しから少しマニアックなお話しまでわかりすくお伝えできればと思います!
では!また次回。
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