遺伝カウンセリングがNIPTで必要なワケ?【医師監修】

なぜNIPT(新型出生前診断)で遺伝カウンセリングが重要なのか?【医師監修】

NIPTを実施するにあたって、遺伝カウンセリングが重要といわれていますが
今回はNIPTでなぜ遺伝カウンセリングが重要なのか、その必要性について紹介します。

遺伝カウンセリングとは?

定義

遺伝学的検査に関するガイドライン(遺伝医学関連10 学会,2003)

から引用します。

遺伝性疾患の患者・家族またはその可能性のある人 (クライアント)に対して、
生活設計上の選択を自らの 意思で決定し行動できるよう臨床遺伝学的診断を行い、
遺伝医学的判断に基づき遺伝予後(再発危険率)など の適切な情報を提供し、
支援する医療行為
である。
遺伝カウンセリングにおいてはクライアントと遺伝カウンセリング担当者との
良好な信頼関係に基づき、 様々なコミュニケーションが行われ、
この過程で心理的精神的援助がなされる。

と書かれてあります!
検査の説明だけではなく、受ける、受けない、といった自己決定を
きちんと自分たちでできるように支援する
、ということのようですね。

何をするのか?

遺伝疾患の発症や発症のリスクの医学的・心理学的影響および家族への影響を理解し
それに適応していくことを助ける、ことをしているようです。
なので一方向的な情報提供や説得ではなく、
対話をしっかりすることによりクライアントが自律的に望ましい行動を選択できるよう
援助するコミュニケーションをするようです。
医学的な情報提供ももちろんするのですが、非指示的な対話をとおして、クライアント自身が
しっかりと自己決定することが尊重されるようです。

そもそもカウンセリングとはなにか?

不安や悲しみを経験したことのない人はいないですよね。
でも、励ますのがカウンセリングではありません。
そうした人が望んでいるのは単なる励ましではなく、相手のことばを聞き
なかなかことばにあらわせない相手の感情を読みとることなのではないでしょうか?

そういう過程を経ると、自分がしらないうちに自分の中にあった不安や悲しみの意味が
わかってくることがあります。

それは単に寄り添うのとはちがいます。
励ましに意味がないように、ただ黙って話を聞くだけなのもちがいます。

カウンセリングはことばでやりとりしますが、やりとりのなかで
なにかをきっかけとしてひとは感情をおおきく変えることがあります。
不安や悲しみが、むしろ人生の新しい局面を開く経験の一つに感じられることがおきてくるのです。
そうすると生活が変わりますよね。
生き生きと自分の人生を自分らしく生きられるようになる。

カウンセリングの本質は、自分らしく生きていけるように手助けすることだといえるでしょう。

不安や悲しみの意味をあきらかにし、自分自身がそれを認識することによって自らがかわっていく。
自分自身の問題を把握していただくために、ほかの人には言いたくないことも聞いたりします。
どんな仕事をしている人か?
どんな宗教観を持っているのか?
どんなつらい思いをしたのか?
どんなことを大切にして暮らしているのか?

そして問題点を共有し、前に進むお手伝いをする。

スクールカウンセラーは別に医学を扱わないのですが
遺伝カウンセリングは医学の基礎知識が必要なので、お医者さんにしかできないですよね。

NIPT(新型出生前診断)において遺伝カウンセリングを実施するメリットについて

NIPT(新型出生前診断)の問題点

①採血だけと簡便なので、妊婦が十分な認識を持たずに検査が行われる

②きちんと説明がなされずに検査だけが行われた場合、検査結果の意義について妊婦が誤解する

③胎児の疾患の発見を目的としたマススクリーニング検査として行われる

という問題点があると考えられています。

だから、そのようにならないために
「検査の前後に検査の意義の説明と遺伝カウンセリングを十分に行う」ことが重要とされているのです。

遺伝カウンセリングは検査の単なる説明ではないですし
検査をなるべく受けさせないように説得する手段でもありません。

検査後に関するメリット

NIPTの検査で陽性になった場合、羊水検査までの時間が不安でたまらないですよね。
人によっては陽性の結果を郵送で受け取っただけで、いきなり中絶してしまうらしいですが
ちょっと待ってください!
お子さんはまだ、病気と決まったわけではありませんよ。

でも。不安でたまらないですよね。
そんなとき、やっぱりきちんと寄り添ってくれる先生にカウンセリングがちゃんと受けられる体制で
検査を受けたほうがいい、というのは誰が考えても明らかではないでしょうか?

NIPT(新型出生前診断)で遺伝カウンセリングを受けずにすると

NIPT陽性の場合、混乱する

ほとんどの人は陰性なのですが、そう思って舐めてると、陽性に出て右往左往、ということが
容易に想像つきますよね。
陽性を郵送だけで受け取って、電話で問い合わせてもこたえてくれない、ということで大変混乱した女性の話とか
いろんなブログに書かれてあるので、ボクがここで指摘しなくても、ちょっと検索すると出てくると思いますよ。

偽陰性もある

偽陰性があることをちゃんと説明うけずに、陰性で安心して産んだら18トリソミーだった、

というブログもありましたよね。
ちゃんと説明されてたら、ちょっとは心の衝撃も違ったんじゃないでしょうか?と思ってしまいます。

ameblo.jp/kiroku-ninshin/entry-12432343980.html

一方で、事前カウンセリングにより医師と良好な関係が構築できていると

ついに偽陰性(神宮外苑ミネルバクリニックより引用)

NIPTではわからない異常ももちろんある

NIPTでわかるのは、生まれてくる赤ちゃんの大きな異常ですが。

これ以外の先天的異常はわからないです。

こうしたことをちゃんと説明受けて、検査を受けるべきではないでしょうか。

遺伝カウンセリングはどこで受けられる?

遺伝カウンセリングの専門医は

遺伝専門医の資格をもっている医師ならば安心でしょう。

産婦人科じゃダメなの?

遺伝子検査なので、遺伝子のことがわかっていないと、どうしてそういう結果になるのかとか
説明できないんじゃないかな
とボクは思っています。
餅は餅屋って言葉がありますよね!
それに。産婦人科だと何かあったとき、安易に中絶を勧めるところがたくさんあるようですよ。
中絶すると売り上げあがりますからね。
本当は中絶しなくてもいいのに、追い込まれて中絶する人もいるようですので
ちゃんと専門家にかかったほうがいいのではないでしょうか。

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医学的な内容を発信するので、仕事でお付き合いのあるお医者さん達に内容に誤りがないか
レビューしてもらうことにしました。

このサイトの医学的内容の監修ドクター
外科専門医 DAIGO 先生
防衛医科大学医学部卒業、防衛医科大学校病院、自衛隊中央病院、各自衛隊基地の
医務官を経て外科専門医を取得。専門は一般外科・総合診療。
救急診療医 JOHN 先生
東邦大学医学部卒業、同大学付属分院にて救急診療に従事。

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