妊娠中の体はどんなふうに変化するの?【医師監修】

妊娠中の体はどんなふうに変化するの?【医師監修】

NIPTを調べてて、なんか違うんじゃないの?と思うことがあり、
いろいろ調べて記事を書いてきましたが、
もうちょっと、そもそも妊娠したら真っ先に不安になるテーマを選んで
お伝えしていきたいと思います。
今回は、妊娠したらからだがどんなふうに変化していくのか?
自分のからだがどうなっちゃうのかな?と不安なお気持ちに
不安バスターズって言う感じで頑張ってみたいと思います!

妊娠すると女性の体にはいろんな変化が次々と生じます
妊娠中にすぐに医師に相談すべき症状とは?
妊娠に伴う全身の変化
真っ先に変化するのはホルモン
意外ですが甲状腺ホルモン
当然ですが女性ホルモン
副腎からのホルモン
意外ですがインスリン
最も大きく変化するのはもちろん子宮
次に大きな変化と言えば乳房ですよね
胃と腸も変化を受けますね!
つわりの原因と対処法
皮膚も調子狂っちゃいますよね!
関節・筋肉も影響ありそうですね!
おなかが大きくなると息が大変そうですよね!
心臓はどうなんでしょうか?

妊娠すると女性の体にはいろんな変化が次々と生じます。

大抵は出産後に消失しますが、出産したからと言ってすぐに元通りになるものでもありません。
変化によって、たとえば腰痛などの症状が現れることがありますが、別にこれは異常なことではありませんし、疾病でもありませんよね。

でも、妊娠糖尿病など妊娠した時に限っておこる特定の病気もあります。

妊娠中にすぐに医師に相談すべき症状とは?

妊娠中にすぐに医師に相談すべき症状をリストアップしてみましょう。

普段と違う割れそうに痛い頭痛
しつこい吐き気
めまい
ふらつく
視力が異常におちた
視野が欠けている
視野のうち黒く抜けているところがある
下腹部が痛い
おなかがはる
性器から出血している
羊水が出てしまった(「破水」といいます)
手足がむくむ
尿量が少ない
尿に行く回数が少ない
熱がある
寒気がする
けいれん
胎動の減少

その他、挙げればきりがありませんね!

妊娠に伴う全身の変化

疲労感が最も一般的にみられる症状で、特に妊娠12週までに多いとされています。
妊娠後半にも疲労を感じやすくなります。

真っ先に変化するのはホルモン

妊娠すると体内のすべてのホルモンに影響が生じます。
普段は体にはない胎盤から分泌されるホルモンの影響を受けるためです。

意外ですが甲状腺ホルモン

胎盤は母体の甲状腺を刺激するホルモンを分泌し、母体の甲状腺が活性化されて大量の甲状腺ホルモンが分泌されます。

甲状腺機能が低下していると不妊の原因になったり、流産や早産がわずかに多いと報告されていた李と、妊娠やその継続には甲状腺ホルモンは大事な役割をしています。母体からの甲状腺ホルモンは胎児の発達に大切な働きをしています。妊娠初期には、胎児はまだ自分で甲状腺ホルモンを作ることができないが甲状腺ホルモン自体は成長に必要なので、母体から甲状腺ホルモンを胎盤を通じてもらって成長しています。この母体からの甲状腺ホルモンは胎児の発達に大切な働きをしていて、妊娠初期に母体からの甲状腺ホルモンが足らないと、子どもの発達に影響するという報告があります。

このため、胎盤は甲状腺ホルモンの分泌を促して、甲状腺ホルモンは増えます。

甲状腺ホルモンが増えると心拍数が増えたりして妊婦は動悸を感じることがあります。
また、汗が増えたり気分が変動したりしたりすることもあります。

当然ですが女性ホルモン

妊娠の初期にはエストロゲンとプロゲステロン(黄体ホルモン。受精卵の子宮への着床がうまくいくように子宮内膜をふかふかに厚くしたりします。)が増加します。
胎盤から分泌されるヒト絨毛性ゴナドトロピンhCGが卵巣を刺激して、これらのホルモンが持続的に分泌されるからです。
妊娠9~10週以降は、胎盤がしっかりできてくるので、胎盤自体も多量のエストロゲンとプロゲステロンを分泌するようになります。
エストロゲンとプロゲステロンは妊娠の維持を助けるのに必要です。

副腎からのホルモン

胎盤は副腎を刺激し、腎臓が排泄する水分量を調節するアルドステロンとコルチゾールといわれるホルモンの分泌が増え、体内に保たれる水分量が増えます。

意外ですがインスリン

妊娠中は、血糖値をおさえるインスリンと呼ばれるホルモンの必要量が増加します。
すでに糖尿病がある場合には、妊娠中に悪化することがあります。
また、妊娠中に一過性に糖尿病を発症する可能性もあり、これを妊娠糖尿病といいます。
妊娠中に糖尿病になると、内服薬の糖尿病のお薬は赤ちゃんに影響があるので飲めませんから、必要ならばインスリン(注射)で治療することになります。

最も大きく変化するのはもちろん子宮

子宮は妊娠期間を通じて大きくなり続けます。
赤ちゃんが順番に大きくなるので、当たり前ですよね。
子宮は、20週でおへその高さ、36週までには肋骨の下端の高さになります。
胃とか腸とか、もともとそのあたりにあった臓器って本当にどこに行っちゃうんですかね?
そういえば、妊婦さんが盲腸になると診断するの大変って聞いたことあります。
どこに盲腸があるかわからなくなっちゃうからだそうです。

透明または白色っぽい正常なおりものはその量が増えますが、多くても正常です。

しかし、分泌物の色や匂いが異常な場合や、腟にかゆみや灼熱感がある場合は、トリコモナス腟炎(トリコモナスという名前の原虫の感染)や
カンジダ腟炎(真菌の一種)といった腟の炎症が疑われますため、産婦人科を受診しましょう。

次に大きな変化と言えば乳房ですよね

ホルモン(主に エストロゲン)の作用で赤ちゃんが生まれてから母乳を作る準備が妊娠するとすぐ始まるため、乳房が大きくなります。
母乳を作るのは乳腺という組織なのですが、その数も量も増え、母乳を分泌できるように準備をします。
乳房が硬くなったり、痛くなったりすることもあります。
サイズの合わない下着が痛みの原因になる事もあります。

初乳は意外なことにあまり白っぽくないサラサラした分泌液だそうで、赤ちゃんを産んでから普通の白い母乳ができるまで数日分泌されるのですが
これはミネラルとまだ感染症と戦う免疫の力がない赤ちゃんがいろんな病原体と戦う力を備えられるように、お母さんのからだで作った抗体(病原体にくっついてやっつけるものです)をたくさん含んでいて、生まれたての赤ちゃんにとっては大事な栄養源となっています。

赤ちゃんは子宮の中で無菌的環境で育ちますので、生まれたての赤ちゃんの腸の中には細菌はいません。
生まれてから口にするものであかちゃん自身の腸内細菌もそだっていきます。

胃と腸も変化を受けますね!

つわりの原因と対処法

妊娠中に真っ先に起こる症状といえば、乳房が張る、そして吐き気や嘔吐、いわゆるつわり、でしょう。
つわりは特に午前中にが多いようです。
人によっては全くないから、一日中吐き気がして水も飲めなくて入院が必要になるまで様々です。

エストロゲンとヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)という妊娠の継続に必要なホルモンが増加するため、つわりが起こるのだと考えられています。

少しずつ何回にも分けて摂取する
空腹になると吐き気がする場合には、空腹になる前に食べる
薄味にする
炭酸飲料を少しずつ飲む
水にレモンのしぼり汁を1滴だけいれるとさわやかで飲みやすくなる

など、食べるものや食事のパターンを変えると吐き気や嘔吐が軽減することがあります。

つわりがおこると唾液量が多くなり、不快に感じることがありますが、どこか悪いというわけではありません。

つわりそのものを治療するための薬剤は基本的にはありません。
妊娠集はなるだけ薬剤は避けたほうが良いので、つわりで処方されるのはよほどのことです。
しかし、吐き気や嘔吐が激しくて脱水を起こしたり、体重減少が進んだりする妊娠悪阻と呼ばれる病気になってくると話は変わります。
こうなると、吐き気止めや、入院して点滴をしたりすることが必要な場合もあります。

胸やけ・げっぷの原因と対処法

妊娠が進むとおなかが大きくなり、胃腸がおされて食べものが長時間胃の中にとどまったり、食道と胃の境目で胃の内容物が逆流しないように締め付けている輪状の筋肉(括約筋)がゆるくなったりすると、胃の内容物が食道に逆流したりして胸やけの原因となります。

対処法としては1回の食事の量を減らして少なめの量を細かく分けて食べたり、食後におなかの圧があがると逆流しやすくなるため体を曲げたり水平に横たわらないようにします。
胸やけがひどくなる場合は制酸薬が処方されることがあります。
妊娠中は胃酸の量は少なくなるため、妊娠中に胃潰瘍ができることはめったにないようです。

便秘の原因と対処法

妊娠が進むと子宮がどんどん大きくなって直腸などの大腸を圧迫するため、便秘になることがあります。
通常、腸の筋肉の収縮運動の波が順番に起こることで腸の内容物を順番に送っていますが、妊娠に伴って増えるプロゲステロンは腸の動きを悪くするので、便秘がおこったり悪化することがあります。
食物繊維のおおい食事をとったり、水分を十分にとったり、軽い運動を定期的にして便秘を予防しましょう。

痔の原因と対処法

痔も妊娠中のよくある問題の1つで、子宮に圧迫されることや便秘がその原因となります。

子宮に隣接する膀胱。影響はいかに?

妊娠中は心拍出量が増え、循環する血液量が増えるわけですから、腎臓がろ過する血液量も増えて負荷がかかります。腎血液量は妊娠16~24週で最大となり、出産までその量が続きます。

正常な状態では、腎臓の血流量は横になった状態で最も多く、立った状態では低下します。妊娠中はこの差がさらに大きくなるため、妊娠中は横になると何度もトイレに行きたくなるようです。血流量増えるということは尿量が多くなるってことですからね。

子宮が大きくなると膀胱が圧迫され大きくなれないので容量が小さくなりますよね。このため、普段より早く尿がたまっていると感じるようになります。

皮膚も調子狂っちゃいますよね!

しみ

いわゆるシミができやすくなっちゃいますよね、妊娠すると。
妊娠性肝斑という茶褐色のシミが額や頬といった日光に露出するところにできることがあります。
あとは、妊娠すると乳頭周辺の皮膚も着色して黒っぽくなります。
黒っぽい線がおなかの中央から下に向かって現れることも普通に見られます。
胎盤から分泌されるホルモンがメラニン色素を作るおおもとのメラノサイトを刺激するためと考えられています。

妊娠線

妊娠線が腹部にできることがありますが、こちらは子宮の急激な成長によるものと考えられています。

かゆみ

妊娠期にのみ生じる、非常にかゆみの強い発疹が2種類あります。
妊娠時のそう痒性丘疹。典型的には妊娠期間の最後の2~3週間にできますが、24週以降であれば生じる可能性があって、原因は不明です。
妊娠性疱疹。こちらは妊娠12週以降であればいつでも生じる可能性があり、出産直後でも生じることがあります。こちらは自己免疫反応が原因と考えられています。

関節・筋肉も影響ありそうですね!

骨盤内の関節には骨と骨をつないでいる線維組織(靭帯)や軟骨があるのですが、骨盤が開いてゆるくなり、柔軟にならないと大きくなる赤ちゃんを支えられませんよね?こうした靭帯がゆるくなって開きやすくなるという変化は子宮の成長や胎児の分娩に備えるものです。
結果、妊娠すると姿勢がかわってしまうことになります。

大きくなって重くなった子宮に対して、これを支えるために背骨のカーブがきつくなって反り返るため、様々な程度で腰痛や背部痛を引き起こします。
重い物を持ち上げない、ものを拾い上げるときには腰をかがめるのではなく膝を曲げる、良い姿勢を保つよう努力しましょう。
底が平らな靴を履いてしっかりと足の全面で体重をささえたり、妊婦用腹帯を着用したりすることで負担を軽減できるかもしれません。

おなかが大きくなると息が大変そうですよね!

黄体ホルモンであるプロゲステロンは妊娠中は継続的に分泌されて血中濃度が高くなります。プロゲステロンは血液中の二酸化炭素濃度を下げるように脳に信号を送るため、妊娠すると二酸化炭素をたくさん吐きだせるよう、呼吸が速く深くなります。
また、妊娠すると呼吸が速くなる原因として、子宮が大きくなるという機械的なものがあり、息を吸い込んでもに肺が十分に広がることができないということも怒ります。

心臓はどうなんでしょうか?

妊娠中は赤ちゃんと自分自身との両方に血液を送らないといけなくなり、赤ちゃんの成長とともに赤ちゃんが必要とする血液量が増えるため、母体の心臓には通常より負担がかかります。出産間近だと血液量の5分の1が子宮へ送られるようになるといわれています。
妊娠中は心拍出量が平常と比べて30~50%増加しますし、心拍出量の増加とともに心拍数も毎分80~90回まで増加します。
出産してもいきなり元通りにはならず、およそ6週間かけてゆっくりと妊娠前の状態に戻ります。

妊娠中は心臓への負荷が増加するため、心雑音や不整脈が現れることがあります。

妊娠中の血液量はほぼ50%増加します。血液中の赤血球の数(酸素を運ぶ)よりも、水分量の方が増えて薄まるため、軽い貧血となることがありますが、心配はいらないようです。

妊娠中は血液量がほぼ50%増加します。

大きくなっていく子宮が下半身から心臓に戻る血流を妨げてしまい、むくみが特に脚には生じやすくなります。
このため、脚や外陰部に静脈瘤ができやすくなります。
対処法としては

弾性ストッキング
脚を挙上してやすむ
左側を下にして横になる(下大静脈という下半身から心臓に帰ってくる血液が通る大きな静脈は肝臓の端っこを貫いていて右側にあるので、左を下にすると下大静脈がつぶれずひらいて下半身の静脈灌流が増えるためです)

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以上、今回もボクがお勉強した内容を書いてみました!

妊娠中はこういうことが体に順番におこりますが
この期間を過ぎたらかわいい赤ちゃんにあえますからね!
皆さん、頑張ってくださいね。

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医学的な内容を発信するので、仕事でお付き合いのあるお医者さんたちに内容に誤りがないかレビューしてもらうことにしました。

このサイトの医学的内容の監修ドクター
外科専門医 DAIGO 先生
防衛医科大学医学部卒業、防衛医科大学校病院、自衛隊中央病院、各自衛隊基地の医務官を経て外科専門医を取得。専門は一般外科・総合診療。
救急診療医 JOHN 先生
東邦大学医学部卒業、同大学付属分院にて救急診療に従事。

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